民主党が政権をとって間もなく行われた事業仕分けは、何度もメディアに取り上げられ蓮舫議員の「2位じゃダメなんでしょうか」はその中でも大きく取り上げられましたね。
多くの国民が、科学技術研究費を削ることは近い未来の国力を削ぐことは理解していると思います。その当時、なんて低俗なやりとりをしているんだと思ったものですが、この記事にあるように「2位じゃダメなんですか?」の問いに自分も論理的かつ的確に答えられる解を持っていなかったなぁと改めて思います。
記事の中に出てくる「富岳(ふがく)」の開発に関わった研究者の松岡聡さんのインタビューを見ると、冷静に物事を判断され、とてもわかりやすく、それでいて嫌味がない。本当に頭がよくスマートな人なんだという印象を受ける。
あの当時のことが蘇ってきましたが、その後、一時凍結された研究予算がきちんと元に戻されたこと、テレビや雑誌では切り取られた報道がなされていたが、蓮舫さんとのやりとりの中でも削減ありきの話し合いではなかった事も書かれています。
記事の後半には、この事業仕分けの一幕があったからこそ、現在のスーパーコンピュータ「富岳」が多様な研究に貢献できるものであることを重要視され開発されたとの記載がある。またコロナ禍では新型コロナウイルスの飛沫の飛散シミュレーションの算出にも貢献したとある(ちなみに富岳は1年半でシミュレーションを終えたが、1つ前の京を使えば10年かかったはずと書かれている)。
久しぶりに中立で、誠実な何だか気持ちのよい記事を読んだ気がする。